DPC用語集「か行」

換算単位(カンサンタンイ)

在庫を表す単位の一つで、「在庫情報」が捉えている数値を表している”管理単位”ではないもう一つの表現単位です。

 使い方としては2つあり、その一つは“見て分かる単位”としての使い方です。これは通常、部品・製品の在庫数は“個"で管理されることが多いですが、(特に小物は)“箱”や“袋”に定量の収容数で取り扱われることがあります。この時は実際の“目で見る管理”としては“何個ある”、よりは“何箱ある”の方が管理しやすくなります。このために「在庫表」での表現や「実棚処理」時の調査数は、”管理単位”の値でも換算単位の値でも両方が取り扱えるようになっています。
 もう一つの使い方が「取引」時(多くは受入)に取り扱う数量が[取引単価]のせいで、在庫移動に使われる”管理単位”の値でない時に、”換算単位”をこの時の単位として使います。(これを“取引単位”といいます)

【使用例】
  1. 収容器による単位
    上記のように”管理単位”の“個”に対して、“箱”、“袋”、等
    液体やペレットのような素材重量の“KG"に対して、“缶”、“箱”、“袋”、等
  2. 形態による単位
    定尺の鋼板/鋼材のような素材重量の“KG”に対して、“枚”、“本”、等
    この素材に関しては”管理単位”のところでも説明してありますが、”管理単位”と“換算単位”がひっくり返ることがあります。
    テープ等の巻物系の素材では“mm”に対して、“巻”、等
  3. [取引単価]による単位
    小物メッキのように在庫上の”管理単位”は“個”だが、[取引単価]は“KG"あたりの重量単価
    鋼板/鋼材のような素材は、多くは[取引単価]は“KG”あたりの重量単価です。
    この時在庫も重量で管理していれば換算の必要がありませんが、在庫の”管理単位”が定尺品目で“枚”や“本”の時は、“換算単位/ 取引単位”として“KG”を使います。

管理単位(カンリタンイ)

DPCで在庫管理を行うときにシステムで把握される在庫数値が表している単位をいいます。

 多くの品目では“個”になると思いますが、鋼板/鋼材等の素材では“KG”が主体になります。ただ素材の内“定尺材”といわれるサイズの決まっている物については管理のしやすさから”本”や“枚”で表現することも多いです。
同様にプラスティック・ペレットのように定量の袋に梱包されているような物では“袋”というような単位が使われることもあります。 
 この時(特に素材の様に“KG”や“枚”という2種の単位が使える物の時)いずれの単位を使うのかは上位品目での構成比率の表現の仕方で固定されます。すなわち当該品目を構成材料として使う上位品目で“仕込重量”で表現するならば“KG”、“取数”で表現されるなら“枚/本”になります。(当然のことながら、当該材料においてはその全ての上位品目で統一されなければなりません。)
関連する項目として「換算単位」「取引単位」があります。

協力工場(キョウリョクコウジョウ)

生産会社(工場)の一形態でDPC生産管理支援システムの適用対象社です。
DPCは協力工場様の運用に特化したシステムです。

DPCでは協力工場としての特性を次のように定義しています。
    特定の得意先(親メーカ)から・・・・必ずしも1社とは限りません
    定期的連続して
    同一品目を繰り返し・・・・・・・・・・・・当然複数品目です
    注文を受けて納入(受注生産)している生産会社をいいます。

コンピュータ・システム的な観点から見直すと
  1. “同一品目を繰り返し”ということは
事前に「マスタ登録」が出来ることであり
個別受注生産システム」において、毎回異なる(似たようなものであっても)品目を取り扱うために
受注入力時に「マスタ登録」も出来るようでないと機能しない枠組みとは違います。
 
  1. “特定の取引先”ということは
取引開始にあたって基本契約が締結されていたり、継続的な取引による信頼関係の上で
本来ならば実取引の開始前には決定されているはずの[取引単価]が未定/仮であったり
確定注文を受けてから諸段取り・生産の開始を行うはずなのに
納期的には絶対間に合わない短納期の確定注文が通常なので
内示で作って確定で出荷することになります。・・・・このギャップ進捗を追いかけることが必須です。
 
  1. “定期的連続的”に受注データが送りこまれるということは
1つの注文(納品出荷作業)に絡む注文データは1件・一回だけではなく
大日程/能力検討のような数ヶ月先の月計予定から始まって
2~3ヶ月先の三発内示(月計)、(週間内示)、日別内示ときて
最終的に日別確定注文及び便別/時間指定の搬入指示と
何回も繰り返し順次精度を上げながら注文データが送られてきます。
このために協力工場における「EDI受注処理」では
単に受信データを取り込むだけでなく過不足ない最新状態にするための連続置換処理が必須です。

構成展開(コウセイテンカイ)

“物の移動”における4つのみなし取引のひとつを表す DPC語 です。

 ある取引に伴い部品構成品完成工程の払出出庫を行います。
 同じ内容で材料変換がありますが次のように使い分けます。
    構成展開:親品目1対子品目nで管理単位が変わらない(親1個で子2個使用)
    材料変換:親品目1対子品目1で管理単位が変わる(親1個作るのに子(材料)を仕込重量で0.53kg使用)

工程連鎖(コウテイレンサ)

“物の移動”における4つのみなし取引のひとつを表す DPC語 です。

 工程連鎖の基本はある工程での取引(移動)が隣の工程の移動を励起させる動きです。
工程連鎖には、ある工程で作業実績による出庫移動があったときに次工程へ入庫移動させる”後工程連鎖”と、支給入庫されたときに直前の在庫場所から払い出される(出庫)”前工程連鎖”があります。
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